序曲は深い森から

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ユウは少しずつ少しずつ後ろ、すなわち床の端へと下がっていく 「どうしたユウ!?さあ、早く答えろ!どうする!?」 その余裕に満ちた大きな笑い声でマツブサが尋ねる 辺りを威圧するような太く低い声 この階の下にいるポケモンたちは不安げに事の成り行きを静かにみていることしかできなかった 男の手のなかでひとつのボールが踊る マツブサの周りにいる人間が様々な、例えば不安げだったり笑みを浮かべていたりなどの表情を浮かべて立っていた ユウの位置から床の終わりまで数メートルほど この塔を吹き抜ける乾いた風が肌をかすめて去っていく ユウは小さく息を吸い込み、口を固く結ぶ “待っててね。必ず助けに行くから、信じてて・・・!” そして ユウが後ろを向き、海に向かって自分の背後にいるマツブサに聞こえるように叫んだ 「絶対、絶対に迎えにくるから!待っててねーーーっ!!」
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