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「ここはどこだ?」
目を開けると、眩しい光と、大きな音が、自分の中に飛び込んで来た。
その光はチカチカと、音はいろんな音が重なり、ガヤガヤと。
眩しかったその光に、目は段々と慣れて行き、その光は果てしなく何台にも何列にも並んだパチンコ台だということがわかった。
自分は意味がわからず、屋根はなく、果てしなく続くパチンコ台の列を眺めていた。
眺めているその台にはいろんな人が座っているのが見える。
その時、後ろから声をかけられた。
「いらっしゃいませ!初めての来店ですか?」
驚きながら後ろを振り返ると、そこにはスーツを着た真面目そうな男性が、笑顔で立っていた。
「はっはい、初めてです!」
意味がわからず、思わず返事をしてしまった。
「そうですか。申し遅れました、私アースと申します。この店の社長を務めている者でございます!」
社長だと言われ、あわてて頭を深く下げた。
「頭をあげて頂きたい。社長とはそんなに偉い者ではないですよ!」
恐る恐る頭をあげると、その笑顔が
自分の心を包みこんだ。
「ここは、何をするところ何ですか?」
いきなりだったが、思っている疑問を相手にぶつけた。
「見てのとうり、パチンコの台に座って頂き、打ってもらいます。勿論、他の人が打っているのを見るのはタダですよ。」
アース社長は限りなく並べられた台を、案内するように手を向け、自分はそれにつられて、またパチンコ台の方に目を向けた。
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