天野 翔

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自分はその話しを聞き、顔が真っ青になった。 「すみません、お金を持ってません!」 アース社長はそこで笑ってみせた。 「貴方は持っていますよ!」 自分は目が点になり、自分の服のポッケ等を手探りで探したが、やはりお金などどこにも無かった。 「違いますよ。パチンコを回すお金は貴方の魂です。そう、貴方の魂と引き換えに、あの並んだ台は回せます!」 また自分は驚き、それと同時に恐ろしさが自分を襲った。 「たっ魂を獲られるって、どっどういうことですか?死んじゃうんですか?」 焦る自分を落ち着かせるように、アース社長は言の葉を言い放った。 「安心しなさい、先ずはルールを説明しなくては、前には進めない。」 自分は焦る気持ちを落ち着かせながら、その説明に耳を傾ける心の準備をした。 アース社長は少し待ち、落ち着いたと判断してルールを説明し始めた。 「では、ルールを説明させて頂きます。 まずは最初に自分の名前を決めてもらいます。 その名前で座って頂く台も変わってきますので、自分で責任を持って決めてもらいます。 その次に台を選んでもらいます。 勿論な話ですが、大当りが出る確率なども全てランダムでございます。」 自分は名前が無いことに、今更ながら気がついた。 「自分の名前を自分で決めるんですか?」 アース社長は頷いた。 「はい、自分で決めて頂きます。 と言っても、このリストの中から決めてもらいますが、もし希望の名前がこのリストの中にない場合は、申し訳ないですが、打って頂くことはできません! それと、ひとつの台につき1000回転回ると自動的に止まり、終了となります。 皆さんは大体、1万回転ほど回せる魂をお持ちになっているので、最初の方は気にすることはないですよ。」
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