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茉「そういえばさ、今日も夏の親は遅くまでお仕事?」
夏「ああ」
茉「そっか。大変だね」
夏「別に。私は一人でいるのは慣れてるし」
ウチの親は昼から夫婦揃って働きに出ている。
世間ではそこそこ有名な科学者と天文学者なのだが、具体的に何をしているのかは私はよく知らない。
望遠鏡を覗いたり顕微鏡を覗いたりして論文を書く大変な仕事だと、そういう話を軽く聞く程度。
そのため帰りは夜遅くになってしまうらしく、私も朝は学校があるため会話もあまりできない。
これが私の日常。しかしもう慣れっこだ。
茉「それにしても良いよね~。こんな大きな家を一日中独り占めできるんだもん。でっかいテレビもあるし、これでアニメ観たら迫力ありそう」
夏「まあ、私は普段自分の部屋にいるからあんまり関係ないんだけどな」
茉「何それもったいない。絶対人生を損してるよ」
夏「私はアニメより本を読むんだ。別にテレビなんて必要ない」
茉「あ~夏には分からないかなぁ。そんな紙の束より、絶対アニメの方が面白いのに」
夏「お前は本当にアニメ好きだな。いつも夜更かしして学校遅刻してるし。夜はちゃんと寝た方がいいぞ」
茉「5時間は寝てるよ。なにさ優等生ぶって。そんなんだから、いつも夏は成績がクラストップなんだよ」
夏「…嫌みになってないし」
茉「あ~あ。どこかに私と趣味が合う人いないかなぁ…」
夏「新しいクラスにはいるかもね」
茉「夏と同じクラスが良かったなぁ…」
夏「まだ言うか。もう諦めろ」
茉「あ~」
夏「…ここあんまり散らかしちゃいけないから、そろそろ二階に上がるよ」
茉「へいへーい」
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