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父はいつものように私をベッドに横たわらせ、私の服に手をかけた。
嫌悪を押し殺し、固く眼を閉じたその時
「あなた…何をしているの…?」
帰宅した母が部屋のドアの前に立っていた。
動揺した父は身体をひねって母を見た。
父の身体の下にいる私が母の視界にはいったときに、母は金切り声をあげた。
「いやああああ!!サイコおおおお!!」
母は顔を真っ青にして、私に駆け寄ろうとした。
「ああああああ!!」
叫び声をあげながら父は母を殴り飛ばした。
そのはずみで母はそばにあったたんすの角に頭を強打した。
母の頭からはドクドクと血が出ている。
「お母さん!?お母さん!!!」
そばでいくら名前を呼んでもまったく反応がない。
それでも私には名前を呼び続けることしかできなかった。
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