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「落ち着きましたか?弥雲?」
弥雲は軽く涙を拭き。顔を上げる
「はい。マリア」
「処で弥雲?貴女お金は?」
心配そうにマリアは尋ねる。
「大丈夫です。今までの蓄えがあります。ご心配に為さらずに」
弥雲は頭を下げる。
「マリア、今日の夜にでも旅立ちます。あの子達をよろしくお願いします。」
「もう?そんなに慌てなくてもいいのに?それに夜は危ないわよ?」
「あの子達の悲しい顔を見たくないし、それに…これ以上いたら旅立てないわ。我が儘でごめんなさい。」
「そうね…貴女は優しいから」
フフっと笑いマリアは小袋を弥雲に渡す。
「何も言わず受け取りなさい。」
「……。マリア…ありがとう…行ってきます。」
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