─Gフォース─

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(これだから捜索にならないんだ…!) 外交上口にしてはならない言葉を心の中で煮える思いとして堪えながら、黒木は間を置いた。 ─丁度その時である。 「ハーキュリー1がソナーに巨大な魚影を観測したと言っています!」 ヘッドホンを外して黒木に向かって叫ぶように報告したのは先の通信兵であった。 黒木はその報に首を振り向かせて目を丸くすると通信兵の受持ちコンソールまで走り寄る。 「本当か?!」 「ええ本当です。エビデンスとしてソナーの音紋データがアップロードされています」 「すぐに音紋データを解析してメインスクリーンに投影しろ!ベンソン少佐を呼べ!彼に朝鮮軍へ引き続きインターセプトを止める要請を繰り返させろ!」 目をカッ開き、薄暗い照明に暗順応した小さな瞳孔で通信兵を舐めるように睨んだ後、大声を上げて指令を出す。 通信兵や周囲の米兵達は大声に驚き慌てて出された指令を全うに掛かった。
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