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「なあー、波崎。聞いてるのか?」
――――ホームルーム終了後。
空いていた窓際の席に座った俺に、妙に整った顔をした茶髪の生徒がしつこく話し掛けて来た。
連「・・・近寄らないでいただきたいと言った筈です。
話を聞かないのはどちらですか?」
俺は関わり合いを避ける為に使っている敬語で、冷たく言い放つ。
「あー・・・そうだっけ?
・・・悪い、オレ人の話しとかあんま聞いてなくって・・・・・・・・・・・・・」
そう言って、下を向いてしまう。
叱責されても軽く流してしまいそうな相手だと思ったのだが、どうやら違ったようだ。
うつむいた顔が捨てられた小動物に見えて、小さく笑ってしまった。
・・・・・・・・・なんか、院で飼ってた柴犬に似てるなぁ・・・。
「クッ・・・」
そう思うと余計に笑いがこみ上げてきてつい、声をあげてしまう。
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