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ロキが放った攻撃は簡単に外れてしまい、屋上のタイルが砕け散る。
『チッ!』
やはり姿が見えないというのは厄介で、ポルックスには一切当たらない。
『オラオラァ! 相手はポルだけじゃねェぞ!』
高速で接近してくるカストール
おそらくポルックスも接近してきているとロキは予測する。
『厄介だ……魔力も遮断しているのか。
なら――――』
「ッ」
ロキの手が藍那の方に向けられる。
『死ね』
さきほど放ったものと同じ攻撃が藍那に向けて放たれた。
藍那の身体能力ではこの攻撃を回避するようなことはできないだろう。
その場で棒立ちのまま、魔導書を構えている。
「無駄。私が対策をしてないとでも思った?」
藍那に魔力が激突するその寸前、魔導書のページが独りでにめくれ、次の瞬間に障壁が発生
ロキの攻撃を弾いて見せた。
藍那に攻撃を仕掛けたその瞬間、ロキは完全に隙だらけの状態となっていた。
すでにカストールはロキの眼前で今にも剣を振り下ろそうとしていた。
「さぁ、二人とも今度こそ!」
『合点承知!』
『次は――落とす!』
姿はロキから見えないが、ポルックスも武器を構えている。
そして、二人の渾身の力が込められた攻撃はロキに向けて放たれた。
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