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「華さん、せめて花粉ぐらいにしてあげないと、マスターがかわいそうですよ」
「そう?それなら黄砂くらいはどう?」
「んー、ちょっと足りない気もしますけど、どーでもいいんじゃないですか?」
「お前らには絶対、俺の愛はやらねえからな……」
「クスッ」
ん?
誰かに笑われた?
気になってふと横を見ると、めがねをかけたスーツの男性がこちらを見ていた。
「あ、すみません。聞くつもりはなかったんですけど、おもしろいやり取りだったんで、つい」
馬鹿にした風でもなく、素直に謝る男性に、つられて頭を下げる。
「い、いえ!こちらこそ、大声で話しちゃってごめんなさい!」
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