第一章~優しい兄とイジワル弟~

8/24
前へ
/289ページ
次へ
「汚い車だけど乗って」 「俺の車だよ! 汚くて悪かったな」 漫才のような二人の会話に 笑いながら車に乗り込む。 「コイツ素足なんだけど… お前、寒くねーの?」 運転しながら 祐也さんが尋ねてきた。 (初対面でお前って…) なんて思いながらも 「大丈夫です。 寒さに強いんで…」そう返すと 「ふーん。 女の子ってすげーな」 素っ気ない言葉が返ってきた。 女子一人に男二人。 普通の人なら危険だと思う このシチュエーションに あたしは何も考えていなかった。
/289ページ

最初のコメントを投稿しよう!

121人が本棚に入れています
本棚に追加