プロローグ

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ここは、静かな森の中。 そのどこかに水車のある小屋があった。 そこには、長い髪の少女が一人で住んでいる。 少女は近くに流れる小川の岸に向かって獣道を歩いていた。 白いワンピースと白い靴を履いて。 すると………。 (なにしにいくの?) そんな声が聞こえた。 「釣り……」 少女は答えた。だがその手には何もない。 そして少女は小川に着いた。 「本当に釣りするの?」 川の上に少し透けている生き物が現れる。 姿は、少女より8歳くらい下に見える短髪の人間だった。 「釣りするならいつも竿を持ってるもん」 少女は微笑みながら言う。 「嘘付いたわ。アナタの歌を聞きたくて」 「だと思った!ふふ」
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