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「ま、試合っつっても練習試合みたいなモンらしーけど?」
「どうでも良いよ黄瀬くん見れれば」
「お前最低」
ミーハー心丸出しの愛美にユカは呆れたように言った。
「知ってるし、てかユカその情報どこで仕入れたの?」
「あぁ、試合相手の学校に幼なじみいるんだよ」
「なにそれ!羨ましい!!」
「・・・お前男なら誰でもいいの?」
若干顔をひきつらせるユカとは対照的に愛美は満面の笑みを浮かべながら言う。
「とりあえずイケメンならなんでも」
ユカら深くため息を吐いた。
「だから彼氏いないんでちゅよー」
ユカの小馬鹿にするような口調に愛美は口を尖らせる。
「出会いがないだけ!」
「あー、はいはい」
ユカはチラリと携帯を確認した。
「じゃ、その出会いの為にも今日はそろそろ帰るよ」
「え?」
「明日、練習試合観に行くんでしょ?」
解せないという表情の愛美にユカが続ける。
「明日、朝の6時半くらいには電車乗らなきゃならないの、試合始まるの早いから」
刹那、再び愛美の悲鳴がマジバに響いた。
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