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そんな私の声を聞くと金髪の人は、
「まだ、体調が安定してないみたいだね。きつかったら無理に喋らなくても構わないよ」
と優しい声で言ってくれた。
その声に軽く頷くと、その人は優しく微笑んで私の額にあったものをすぐ近くの小さな机の上にあった水の張った入れ物のようなもに浸した。
それは白い布だった。
私は熱が出ているのかとこの時ハッキリ理解した。
パシャ--
その人は浸した布を絞ると丁寧に私の額に乗せてくれた。
水に濡れたその布はヒンヤリしていてとても気持ちよかった。
そして、私の体の怠さもすこしだけ抜けた気がした。
「そういえば、まだ名乗っていなかったね。
僕の名前はフレン・シーフォ。騎手団の小隊長をやっている。」
「……騎手…団?」
私は、騎手団と言うものに聞き覚えがなく聞き返した。
すると、フレンと名乗った男の人は驚いたように話した。
「騎手団を知らないのかい?」
その言葉に小さく頷くとフレンさんは驚きながらも丁寧に説明してくれた。
「騎手団とは、街などの土地の治安維持を目的としている組織の事だよ。
言わば、人助けみたいなものかな」
私はその説明の中で治安維持や組織などの難しい言葉が出てきたにも関わらずその言葉の意味は何故か理解出来ていた。
それでも、フレンさんの説明はとてもわかりやすいものだとは十分にわかった。
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