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新しい光
[生きたいか…苦しいか……]
声が聞こえた気がした。
なにか、透き通るようなとても心が安らぐ声。
[おまえは……死を悔やむか?新たな生を望むか?]
新たな生……?
[強く望め。さすれば、我は力を振るわん。おまえに新たな生を与えてやる。]
望み……?
そんなの一つしかないよ……
わたしは、『生きたい』『死にたくない』どんなに苦しくても辛くてもいい………私はまた『生きたい』!!
[おまえの願い聞き届けた。我の力を与えよう。最後の光を与える。]
その声を最後に、いままでとても冷たかった感覚がじんわりと暖まっていくような気がした。
いままで苦しかった感覚がゆっくりと消えていく。
痛みも、ほんの少しだけ消えていくが、完全には消えなかった。
そして、体の底から何か力が沸き上がってくるような気がするとともに私の意識はゆっくりと閉ざされた--
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