10人が本棚に入れています
本棚に追加
「おい!こっちにいたぞ!!」
私が、ただ恐怖におびえながら何も出来ずにいると、遠くの方から声が聞こえてきた。
それに合わせてとても重そうな足音が複数近付いて来る。
「……? おい、女の子が囲まれてるぞ!急いで討伐にあたれ!!」
その声は、私に気付いたのか周りに自分の周りにいた人達に指示を出す。
そして、声を合図に私を囲んでいた狼と思われる獣がキュインと声を上げながら次々と血しぶきを上げながら倒れていく。
「君!大丈夫か!?」
指示を出していた、声の主は私の周りにいる獣を斬り倒しながら私に近付いてきた。
そして、私のすぐ近くまで来るとしゃがみ込んで私と目を合わせる。
「君、大丈夫かい?」
私にそう問うているけど私にそんなことを答える余裕はなかった。
意識が朦朧とする中、私が見たのは重そうな甲冑のようなものと、整った顔立ちときれいな金髪の髪だった。
私はそれを見ながら意識を再び手放した。
最初のコメントを投稿しよう!