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第114話
夕紀
「校長はズラだったんですね……」
凛
「よく言うだろ、ズラじゃない桂だ、って」
俺
「校長の名前は桂じゃないから」
凛
「ま、定番のネタだな」
夕紀
「定番にされました、うちの校長」
俺
「それで」
俺
「もう要件は済んだか」
凛
「何言ってんのかね、この弟は」
夕紀
「そうですよ、せっかく久々に会ったんだからもっと話をしたり……」
凛
「安心してくれ、話ならいくらでも出来る」
夕紀
「あ、うちの学校に赴任なさるんですもんね」
俺
「いや夕紀」
夕紀
「何ですか?」
俺
「お前は大切な事を落としている」
夕紀
「性別ですか?」
俺
「確かに落としているだろうが、それは拾って来い」
夕紀
「俺にいただけるなら」
俺
「何故に下腹部を見る、いただくって何の謙譲のつもりだ、そもそも何だろうが危ないんだが」
凛
「ツッコミ多いな」
凛
「まぁあれだ、せっかく近くに家族がいるのに、わざわざ別に住むなんて非効率だろう?」
夕紀
「え、じゃあまさか」
俺
「あーあー聞こえないー」
凛
「俺の家、というか実家に私は帰る」
夕紀
「ですって」
俺
「そげぶ」
凛
「そげぶ返し」
俺
「ひでぶっ」
夕紀
「何か色々混じってますが……」
俺
「俺は既に死んでいる」
凛
「更に追い打ちを掛けてやろうか?」
俺
「勘弁してください」
凛
「残念だ、何も無い」
夕紀
「何で言ったんですか」
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