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一路の席は偶然にも僕の後ろ、窓側でいちばんうしろだなんて最高のポジションじゃないか。100円やるからその場所変われ。
そして、僕が席に着いたのを確認すると、長枝は一つ大きめの咳払いをしてから朝のSHRを再開した。
「ええと、それじゃあきょうはこのあと体育館にて全校集会をして解散となる、もう少しで放送がかかるのでそれまで待機」
長枝氏はそういって出席簿を持って教室から出て行く、まだ慣れ親しんだ人がいない教室内が騒がしくなることはまだなかった。
「それで?湊よ何かあったのか?」
後ろから方を叩かれ、振り返ると、憎たらしい笑みを浮かべて俺を見る一路がいた。
「それがさぁ……」
僕は一路に対して、今朝起こった出来事を洗いざらいはいた。リア充計画も、僕の隠蔽のための行動の素晴らしさも、さっき現れた、謎の美少女のことも。
話す間、一路は黙って……訂正、笑いを必死に堪えながら僕の話を聞いていた。
「そ、それでプクク、話は終わり?」
目に涙を浮かべながら、一路は訊いてきた。僕は若干イラつきながらも、首を縦に降る。
その瞬間、爆発したかのように一路が笑い出し、クラス中の視線を我が物にした。
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