プロローグ

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不気味に黒雲が漂う空を街の炎が照らし出した。 避難を呼びかけるサイレンと悲鳴が奏でる不協和音に耳を塞ぎたくなる。 人々は巣を突いたアリのように散り散りに逃げていく。 いったい、これは何なんだ……。 目の前で起こっているこれは……夢? それとも、悪夢? 鼻を突く強烈な腐臭、脈拍と同調し痛みと熱を放つ腕の切り傷。 それは紛れもない現実のものだった。
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