エピソード 3

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さくらちゃんと出会ってから一ヶ月。 あれから、さくらちゃんは毎日の様に家に遊びに来ている。 それは拓真達と一緒だったり、さくらちゃん一人だけだったり。 特に何をするという訳ではないのだが、たまに宿題を教えてあげたりしている。 懐いてくれるのは凄く嬉しいんだけど… たまには同級生の友達と遊ばなくていいのかな? そう思いながらも、今日もさくらちゃんの学校までお迎えに行く。 懐かれてると言うより…俺の方がさくらちゃんに懐いちゃってるのかも。 そう思うと、思わずクスッ。と笑みが溢れた。 暫くして小学校の校門前へ着くと、既にさくらちゃんが待っていた。 こちらに気付くと、笑顔で駆け寄ってくる。 ホント可愛いなぁ…。 「――翔ちゃん。」 俺の腰に抱き付くさくらちゃん。 「ごめんね、待たせちゃったね。」 そう言ってさくらちゃんの頭を撫でる。 さくらちゃんは、笑顔でこちらを見上げながら首を左右に振る。 そんなさくらちゃんが堪らなく可愛い。 俺達はいつもの様に手を繋ぐと、自宅へと向かった。 マンションへ着き、エントランスに入ろうとする。 すると―― 「――翔っ!」 背後から声を掛けられ、俺は振り返った。 そこにいたのは――― 「……紗英ちゃん。」 羽田紗英だった。
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