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ずっと言わなきゃって思ってた 「ごめん…本木」 俺は本木を傷付けた 相手に拒否られる 俺が一番されたくないことを本木にした 「関わるなって言って…ごめんなさい」 「…おい」 「っ!」 俺の腕を引っ張った本木は振り返って俺を見つめた 「何考えてる」 「…え?」 眉間に皺を寄せた本木は体ごと振り返った 何考えてるって… 俺はただ謝りたかっただけなのに 「お前が俺に礼とか、謝ったりするとき…お前は俺たちから離れてくだろ」 「っ!それは…」 確かに今まではそうだったけど 「…今回は違う」 俺の腕を掴む本木の腕に触れて まっすぐ目を逸らさずに本木の目を見た 「俺はここが好きだ…確かに最初はARGUSがいるって聞いて嫌だったけど」 眉を下げると本木の肩がピクリと動いた 「でも今は気に入ってる…っ」 目を細めると本木の手に力が入った 「…嫌だったのか」 「だってお前ら、俺のこと追い掛け回すだろ」 「っそれは…はぁ」 溜め息を吐いた本木は髪を掻き毟って俺の肩に額を付けた 「俺は…ヘッドになってから負けたことなかった…なのに、自分よりも体格が小さいお前に一蹴りで負けたんだ」
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