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顔を隠すと遠野は俺の髪を解かした それが少しだけ嬉しくて 遠野の腕から手を離した 「ただ…もう一回会いたかった」 なんでだ 頭がぼうっとする 離した手で遠野の頬に触れた 「…会いたかったんだ」 「っ…」 顔を上げると遠野は目を見開いて俺を見つめてきた 「遠野…」 目を細めて名前を呼ぶと遠野は視線を彷徨わせた 「…っ本木…」 視線を上げた遠野 駄目だ…また嫌われる でももっと触りたい 「…っ!?」 遠野の手が額に触れた 「やっぱり…お前、熱あるぞ」 「…あぁ…だからか」 立ち上がると体がふらついた その体を遠野が支える ドアを開けてベッドに寝転んだ 横になると意識が朦朧とし始めた 「…氷取ってくるね」 ベッドの横にしゃがんだ遠野は目を細めた 嫌だ 「…行くな」 「え?」 腕を伸ばして遠野の腕を掴んだ その後、自分が何言ったのか 何したのか、記憶がない
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