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体育館に入るなり俺たちに注目する生徒たち
イチはまだいなかった
「「あ!ARGUSだっ」」
双子が指差すほうを見ると睨んでくるARGUS
その向こうで床に座ってケータイをいじるヘッド
確かアイツはジンを知ってんだよな…
「スバル?」
「…挨拶しとくか」
ARGUSを見つめたまま口角を上げる
俺の発言に双子とワタルはニヤリと笑った
深浪の生徒とは逆の方に歩いていく
既に集まっていたメンバーが俺たちの方へ歩いてきた
「はよぉございます」
「おはよ」
メンバーを一瞥してARGUSに近づく
こちらを睨むARGUSは敵意剥き出しで俺たちと向き合った
一歩前にワタルが出る
「おはよー…ARGUS」
口角を上げたワタルにARGUSがピクリと動いた
ちらりとヘッドを見る
こちらにお構いなしなのかケータイをいじったまま
「「ねぇ…ジンは?」」
双子の言葉にヘッドの指がピクリと動いた
…面白い
「なぁヘッド…随分と怪我してんな」
目を細めて話しかけるとヘッドは視線だけこちらに向けた
「…自分の列に行け。ここは仁矢の列だ」
ケータイに視線を戻したヘッドの声には俺たちに対する敵意が感じられない
つまんねぇ…
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