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「そこにいたかジンっ!!」 ずかずかと近づいてくる不良数人にイチは今にも殴りかかりそう 「…イチおいで」 「ぇ?…わ!」 イチの腰に手を回して隣に座らせた 「ジンっ!」 「!何だよ…」 睨みつける不良を睨むイチが立ち上がろうとするのを腰を抱きしめて停止させた 「俺たちのエンブレム返せ!」 「「……は?」」 思わず俺まで間の抜けた声が出た 「え…それだけ?」 イチの問いかけに不良は力強く頷いた 「それだけで俺を追いかけたわけ?」 「あぁ!」 「信じ…らんねぇ…俺の昼休み…はぁ」 イチは溜息を吐いて俺に凭れ掛かった 「ねぇ…誰か紙とペンある?」 「俺持ってる」 メンバーがイチに紙とペンを渡すとイチは紙にペンを走らせて不良に渡した 「ここに行って…BARONGの溜まり場。連絡しとくから」 「ぉ…おう…ありがとう」 紙を見つめたまま不良数人は離れていった 「はぁ…なんなんだよ」 「…他のグループのエンブレム持ってたんだ」 髪を解かしながら言えばイチは俺の方に振り返った 「あぁ…本当にムカついたグループ以外のはね」 「イチ、リュウが迎えに来た」 食堂の入り口でヤマト先生がイチを呼んだ
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