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「イチ…今度2人で会ってくれる?」
「…別に良いけど」
不思議そうに見つめるイチに目を細めた
「ありがと。今話したことは誰にも言わないでね…じゃあ、もう午後が始まるから」
イチに微笑んでワタルと体育館に向かった
「…案外すんなりと身を引いたんだな」
驚いた表情のワタルに目を細める
「まさか…」
ワタルから視線を外して前を見つめる
「俺は諦めるつもりはないよ…でもな、それ以上に…」
口角を上げてワタルを横目で見た
「俺は兄ちゃんの弟だ…ジンって聞いた途端…壊してみたくなった」
手に力を入れると持っていたペットボトルが凹んだ
「壊したら…あのイチがどうなるのか見てみたい」
誰も寄り付けなくなるのか
それとも…
壊した張本人に縋るのか
どちらにしてもきっとイチは綺麗なんだろうな
「俺って歪んでるな…」
「…今更だろ」
ニヤリと笑うワタルに目を細めた
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