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俺の名前は大蔵忠良。普通の現役高校生。2年という何とも言えん中間地点におる割に、部活に入ってるわけでもないから先輩に怒られることも、後輩に指導することもない。
元からマイペースで集団行動とか苦手やし。ま、今もお昼休みを一人寂しく教室で過ごしている。一人寂しくってのはちょっと違うかも。
『見て!大蔵くんまた寝てるで!』
『ほんまやぁ!もうめっちゃかっこいい!!』
『あんた喋りかけてきてやっ。』
『無理無理!』
原因は〝これ〟。何か生まれつきの俺のこの顔を世間ではイケメンって言うらしいわ。正直、今はそんなに女の子に興味ないし、結構迷惑。
「はぁー。」
小さく溜息を吐くと、足音が近づいてきて顔を上げた。…と同時に視界が真っ暗になり、唇を温い何かが塞いだ。
『きゃー!』
『保田さん何してるん!』
そんな声が飛び交う中、やっと唇が離された。
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