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僕は僅かに早くなった彰吾の心音を肌に感じながら、そう言えばと小首を傾げた。
「加賀さん、呼びに行かなくていいの?」
初日の食事当番は男性メンバー全員だ。そのメンバーとは勿論、僕と彰吾とサークルの部長である加賀 力也を指す。
僕の疑問に彰吾は 「あぁ」 と納得したように一度頷くと、何故か遠い目で首を横に振った。
「あいつはいいんだ……」
「そう?」
彰吾の反応に首を捻りながらも、僕は彼に運ばれてそのまま厨房へと向かって行った。
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