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「パスタだ」
「…………」
「女の子の好物といえば、パスタだ」
加賀は更に表情を引き締めて、自信満々に彰吾に答える。やたらと男前な顔つきだった。
パスタのソースを作るつもりだったのだろうか。
僕は豚肉やら牛肉やら、果ては白菜などが転がる調理台の上に目を移す。
そして素朴な疑問を口にした。
「パスタの種類は何ですか?」
「冬といえばクリームソースだ」
「…………」
うん。決して間違ってはいない。
確かに寒い時期にはクリームソースが好まれて、暑い時期には酸味の効いたトマトソースが好まれる傾向にある。
そしてどちらも玉葱を使用する事は確かだった。
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