1話

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「きゃあ~! すっごい!」 「洋館っていうから、てっきりもっと荒れてるのかと思った!」 「そうそう! 吸血鬼とか出て来そうな感じのを想像してたわ!」  館内に足を踏み入れた途端、メンバーの女性陣が歓声を上げる。  彼女達の言う通り、所有者の不幸により放棄されて約二年ほどになるらしい館内は、想像していたよりも荒れてはいなかった。  不便な立地ではあるが、電気もガスもまだ通っているらしく滞在する上で特に不都合はない。  サークルメンバーの一人と現在の所有者が親戚関係にあるらしく、既に滞在許可も取り付けてあった。  そしてその一人というのが、僕の友人である杉原 彰吾≪すぎはら しょうご≫だ。
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