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6話
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結局夕食を作り終えたのは、午後八時を回った頃だった。
悪戦苦闘の末厨房内を掃除して、女性陣の待つ食堂に食事を提供出来たのは、それより更に一時間も経過した後になる。
「遅いっ!」
「待ちくたびれたわ~!」
「先に楽しんでるわよ!」
縦に長い造りをした食堂内には、入り口から最奥までを貫くように長いテーブルが置かれていた。
壁際にはやはり暖炉があり、黒レンガの囲いの中には安全の為なのか。本物の火ではなく、人工的なヒーターの吐き出し口が顔を覗かせている。
暖気に包まれた室内には、ワイングラスを持った女性メンバーが顔を揃えていた。
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