6話

1/7

264人が本棚に入れています
本棚に追加
/401ページ

6話

.  結局夕食を作り終えたのは、午後八時を回った頃だった。  悪戦苦闘の末厨房内を掃除して、女性陣の待つ食堂に食事を提供出来たのは、それより更に一時間も経過した後になる。 「遅いっ!」 「待ちくたびれたわ~!」 「先に楽しんでるわよ!」  縦に長い造りをした食堂内には、入り口から最奥までを貫くように長いテーブルが置かれていた。  壁際にはやはり暖炉があり、黒レンガの囲いの中には安全の為なのか。本物の火ではなく、人工的なヒーターの吐き出し口が顔を覗かせている。  暖気に包まれた室内には、ワイングラスを持った女性メンバーが顔を揃えていた。
/401ページ

最初のコメントを投稿しよう!

264人が本棚に入れています
本棚に追加