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どこから持ち出したのか、卓上には開封済みのワインボトルが数本転がっている。
その周囲には恐らく持参したのであろう、チーズやスナック菓子の袋が散乱していた。
「お腹減り過ぎて飲みまくっちゃったわよ!」
酒気に頬を染めた蓮美が不満の声をあげる。
一体どれくらい飲んだのだろう。彼女の前には他の二人に比べて、明らかに多い空のボトルが並んでいた。
因みにヴィンテージ物だった。一体幾らくらいするのだろう。
「ごめんねぇ蓮美ちゃん! つい料理人としてのこだわりと情熱が暴走しちゃってさぁ!」
ワインの値段を想像して青褪める僕の隣りで、加賀が猫撫で声を発しながら身をくねらせる。
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