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「の、濃厚……ね?」
怖ず怖ずと、周囲の顔色を窺いながら三木 香澄が感想を述べた。
彼女の言う通り、非常に濃厚なシチューだった。
はっきり言ってしまうと、とても脂っこい。何せ豚肉だけでなく牛肉も入っているのだ。そりゃあ脂っこくもなるだろう。
「まだまだおかわりたくさんあるから、遠慮しないで食べてねぇ!」
そんな周りの微妙な表情に気付く事なく、加賀はがつがつとシチューを頬張りながら脳天気な声を上げる。
見事な食べっぷりだ。
彼は料理だけでなく、味覚にも問題があるのかも知れない。
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