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自宅の安物のシングルベッドとは違う広さと質感に、僕は思う存分ベッドに懐いた。
恐らく羽毛布団なのだろう。
柔らかな枕と掛け布団は、まるで包み込まれるような肌触りだ。
僕はすりすりと猫のようにそれらに頬を押し付けると、気が済むまでその感触を楽しんだ。
そうしてからようやく布団の中に潜り込んで、枕に頭を落ち着ける。
掛け布団の隙間から手だけを伸ばし、サイドボードの照明スイッチを切った。
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