8話

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「うっ?!」  重量のあるそれは、僕の下肢をベッドの上に縫いとめる。  下腹部を圧感された衝撃に思わず大きく口を開くと、何かが口腔内に侵入して来た。 「むぐぅ?!」  ぬるりとした物体が、僕の口に食まされる。  まるでナメクジのような質感を持つそれは、全体が湿り気を帯びていた。  そして先端だけがやや尖っており、それがぬめぬめと口腔内を這い回る。歯列を辿り、口蓋を擽られた。 「んっ……むぅッ!」  僕はじたばたと手足を動かして、全身をバッタのように跳ねさせる。
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