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ショックの余り硬直する僕を無視して、再び同じ感触が落ちて来た。
口許に熱い吐息が降り注ぎ、続いて二つの柔らかな塊が唇に押し付けられる。
間違いない、これは口づけをされているのだ。
頭が現在の状況を、正しく認識した。
そうすると下半身に感じるこの重みは、幽霊が自分の上に跨がっているからなのだと理解出来る。
頭の中に黒い影のようなイメージで、何者かが自分に覆い被さっている光景が浮かび上がった。
肌が一気に粟立って行く。
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