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「俺は蓮美ちゃん一筋俺は蓮美ちゃん一筋俺は……」
布団に潜り込んだ後も、隣りで謎の呪文を唱え出す。今の加賀はいつもにも増して不可解だった。
「んじゃあ、電気消すよ」
ひとしきり呪文を唱えた後、加賀はサイドボードに手を伸ばした。
僕に気を遣ったのか、スタンドライトの明かりだけを残して消灯する。
「あぁ~、明日彰吾に殺されっかも!」
それからごろりと仰向けになって、また不可解な呟きを洩らした。
どうしてここで彰吾の話が出て来るのだろう。加賀は彼に対して、何か恨みを買うような行いをしたのだろうか。
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