10話

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「加賀さん起きて!」 「んあ?!」  寝入りばなを起こされて、加賀は不快げに眉根を寄せる。  その間にも、部屋の外では立て続けに短い悲鳴が上がっている。 「何かあったみたいだよ、加賀さん起きて!」  僕は半覚醒状態の加賀を引きずるように連れ出すと、部屋の外に飛び出した。  廊下に出ると階段の向こう側に色鮮やかな三つの人影が見える。  目を懲らすと、それはパジャマの上にカーディガンを羽織った女性メンバーの姿だった。 「何があった?」
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