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彼女の右隣りには真鍋 圭子、反対側の左隣りには三木 香澄。
どちらもこのサークルに最近入って来たばかりの新規メンバーで、三人ともがかなりの美女だ。
彼女達は恐らくと言うか、間違いなく彰吾目当てだろう。
当の彰吾は僕の隣りに座っていて、長い足を持て余し気味に組みながら相槌を打つようにゆったりと微笑んでいる。
もう一人の男性メンバーである部長の加賀 力也は、荷物の片付けに追われているようで未だに部屋に篭っていた。
カメラやら何やらで随分と持ち物が多かったので、時間がかかるのも無理はないだろう。
「聞いてる、カノちゃん?」
「ははひっ!」
突然声をかけられて、半ば上の空だった僕は驚いて飛び上がった。驚き過ぎて一瞬尻がソファーの座面から浮いてしまったほどだ。
それを見て蓮美はさもおかしそうに喉を震わせて笑う。
「カノちゃんやっぱイイわぁ!」
「反応が可愛いよねぇ!」
僕の反応が気に入ったらしい蓮美が感嘆の声を上げると、それに同意するように隣りの圭子が深く頷いた。
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