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「あーー! やってられっか!」
しばらく廉や白河に勉強を教えてもらっていたが、ふと俊平が叫びだした。店内では静かにして欲しい。
しかし、俺も俊平程ではないが、イラついている。勉強が分からないからではない。それもあるが、それ以上にイラつくのは―――
「ねぇ廉。私この問題が分かりませんの」
「わたしも分からない所があるから教えて欲しいなー」
「ここ教えなさい!べ、別に廉ともっと話したいからじゃないわよ! あくまで勉強の為なんだから」
「み、みんな近すぎ」
――と言うわけだ。こいつ等隙有らば廉に近づいて俺達を放置。目の前でイチャイチャされたら普通にイラつく。
「全く羨ましいもんだぜ。俺だって廉みたいにモテたいもんだ。歩も思うだろ?」
目の前の光景を見て、呆れたのか諦めたのか俊平は俺に話しかけてくる。
「別に思わねぇよ。アレは流石に面倒くさい」
「おいおい強がんなって! 男だったら一度はモテたいと思うだろ」
「まぁ昔は思ってたな。今は全くだけど」
「はぁ? なんで?」
「いや、俺彼女いるし」
「「「「「えぇーーーーー!!!!」」」」」
俺の彼女持ち発言に俊平だけでなく、それを聞いていた廉達も大声を上げて驚いていた。だから店内では静かにしろよ。
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