バカはバカを呼ぶ

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「ねぇ梓。神無月奏さんってそんなに凄い人なの?」 俺と八王子の話に全くついて行けない廉が八王子に奏の事を聞く。 八王子は廉に話しかけてもらえたのが嬉しいのか若干上機嫌で答える。 「神無月奏の父親は世界的に有名な神無月財閥のトップですの。私のお父様の八王子財閥も有名ですが神無月財閥には適いませんの」 「へ~。梓のお父さんより凄いなんてよっぽど何だろうね。そんな人の娘さんと歩は付き合ってるんだ……」 「どうせ嘘ですわよ」 うん。俺コイツ嫌いだわ。 俺が八王子に対しどんな嫌がらせをしようかと考えていると、ふと俺の携帯が鳴った。 携帯を開くと画面には『マイハニー』と書かれていた。 ……違う。俺じゃない。俺はアイツを『マイハニー』だなんて登録していない。 しかし電話に出ない訳にもいかないので俺は通話ボタンを押す。 『電話に出るのが遅いわよ。私からの電話には三秒以内に出なさいとこの前言ったはずよ』 電話に出た途端文句を言われた。因みに言われただけで俺は了承していない。 「悪い。画面に意味の分からない言葉が書かれていたもんで戸惑ったんだ」 『気に入ってくれたかしら? 因みに私の携帯で歩はゴミと登録されているわ』 「やっぱりお前だったか!? それとその登録名は止めろ。さもないと俺はお前の携帯をぶっ潰したくなる」 『これで四台目になるのね……。全く人の携帯を壊すなんてあゆ――いやゴミは最低ね』 「変える気なしかよ。それと今のは言い直す必要が皆無だ。よく覚えておけ」 そこで俺は皆の視線が俺に集まっている事に気づいた。 え、何?
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