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時間がもったいないので早く勉強をしようと奏を俺の隣の席に座らせる。
すると廉が奏に話掛けてきた。
「神無月奏さんだよね? 僕は大野廉。気軽に廉って呼んでね。よろしく、奏」
こいつは何故平然と初対面の女を下の名前で呼ぶのだろうか。軽くムカついた。
奏は冷たい目を廉に向け言葉を返す。
「死ね」
「何で!? 僕何かした!?」
「うるさい。気安く下の名前で呼ばないでちょうだい」
「ご、ごめん。…でも友達を名前で呼ぶのは当たり前でしょ?」
「は? いつから私とあなたが友達になったのかしら。あなたの中で友達の定義は会話をしたらその時点で友人関係を結べているとでも? とても友達の多い人なのね。お店に行くたび友達を増やしているのだから。でも私にそんな定義はないから他人行儀で接してくださる?」
「………ごめんなさい。……神無月さん」
廉の心が砕けた。しかしまぁ名前を呼ぶだけでこの態度とは――別にいいか。
廉は落ち込んでいるがアイツには慰めてくれるヒロインズがいるのだから。
予想通り落ち込む廉をヒロインズが慰め、それを見た俊平が発狂するのだった。
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