6人が本棚に入れています
本棚に追加
かつて栄華を極めたネフィリス王国は、ニビル帝国によって敗戦国へと堕ちた。王族や兵士、貴族は殆どが処刑され、その中で生き延びた者も、常に死がその身に纏わりついた。
王国を解放しようと奮起していた戦線の者達は次々と捕らえられ、処刑されていった。一人、一人と数を減らし、まるでその人数が王国滅亡へのカウントダウンであるかのように、その規模を縮小させていった。
しかし、彼らは諦めなかった。かつて王国最強の騎士としてその名を轟かせていた、冷徹のメルランが健在である以上は、諦めるわけにはいかなかった。
この物語は、ある二人の胸の中に閉ざされた、大罪人の優しさを語る物語である。
最初のコメントを投稿しよう!