悲劇の始まり

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そんなことをしているうちにチームが決まったようだ。 《第一チーム対第二チーム》 と表示され、さらに下にはチームメンバーが表示された。 今回は、俺は第一チームで、メンバーは瑠那、桜夜、未来、フィーリー、綾の六人。 第二チームは凜、カーミン、ピノン、ミナ、ニケア、耀平、ユーリの七人。 やや、第二チームが数で有利だな。 俺は、チームメンバーに備え付けられていたインカムで言う。 「お前達、やれるか?」 と、俺が聞くと、返事が返ってきた。 『はい、大丈夫です!』 『………問題は、無い』 『僕も大丈夫かな?』 『オレは何時でもいける!』 『わ、私も大丈夫です!先輩は大丈夫ですか?』 俺は、桜夜の問いに答える。 「ああ、大丈夫だ。………さて、対戦開始のシステムメッセージだ。行くぞ!」 『作戦は?』 ジークムントを使う未来が聞く。 「とりあえず、俺が向こうを撹乱するから、お前達はそれぞれの得意な戦術で各個撃破で」 『『『『『了解!』』』』』 人型から変形させ、ファイターモードでレーダーの赤点、つまり第二チームにいち早く接近する。 それを見た三機が散開、四機が迎撃をする。 「なるほど………凜も考えたか。だが!」 機体を右下に傾け、水平移動で避ける。そして、急上昇をする。 「高機動マニューバで押し切る!」 ファイターモードの時、武器は限定されるが、その分小回りが利く! 急上昇から宙返りをして、急降下、ガンポッドに近いマシンガンを連射し、さらに速度を上げる。 そして、脚部に搭載されているミサイルをマルチロック、発射する。 四機の内、三機は離脱し、回避するが、一機だけ残った。 あれは、ジークムントか、しかも狙撃型の。………ピノンだな。 地表スレスレで変形、マシンガンで牽制しつつ、距離を縮める。 「そこだぁぁぁ!!」 完全に間合いに入った為、マシンガンからソードに変え、ピノンのジークムントを切る。 この一撃は、見事にコクピットブロックに吸い込まれるように当たる。 ただ、一回で終わる訳は無い。 続けて三回切る。なんとかHPを削りきったらしく、ピノンのジークムントが爆発した。 「敵機撃破!」 俺はそう言い、変形して離脱する。 ユーフィリス、ユーフィリスⅡは一撃離脱が基本コンセプトだからな。
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