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結果は、俺達の勝ちだった。
ユーフィリスⅡで撹乱、それ以外の機体が火力で押し切りったのが、勝因だ。
俺はといえば、常に上空から、上昇する機体を重点に置いて狙っていた。そしたら、相手は中間で止まって、そこを上下から集中放火で撃墜。
復活するのは厄介なゲームシステムだったが、なんとか時間まで耐えきった。
殆ど僅差だったがな。
そして、ゲーム終了後、一、二時間くらいで解散となって、俺達は寮の自室まで帰ってきた。
……ん?桜夜か?桜夜は、今年度から紅月の一員になった。編入試験に合格したらしいな。あれ、かなり難問揃いだって聞いていたんだがな。
そんなことを思い返していると、
「………ぁ………」
俺は小さな欠伸をした。
時間は十二時、見事に日付けは変わっていた。
「……さて、仕事仕事っと」
「とはいえ、雑務ですけど」
パソコンの電源を入れる、それと同時にイクスがコーヒーを机の上に置いた。
「それでもだ。-------って、メール受信?」
パソコンがデスクトップ画面になると同時に、メール受信のメッセージが出てきた。
俺はそれをクリックし、受信ボックスを見る。
「-----!?」
「翔さん、これ-----!?」
受信したメールの件名を見た瞬間、俺とイクスは驚いた。
件名は《アサルト・バトルフィールドについて》だったからだ。
差出人は不明、イクスにウイルススキャンしてもらったが、ウイルスは無し。
「あの………見ますか?」
と聞くイクスに、俺は即答する。
「当たり前だ。フェイクかもしれないからな。見てみないと分からない」
「うーん、お兄ちゃんの言う通りかも」
………いつの間にかアムが来ていた。さっきまで寝ていたはずだよな?
「……そうですね、では、開きましょうか?そして、アムは早く寝なさい」
「お姉様、私、子供じゃないもん!」
「ですが-----」
と説教じみた事になりそうだったイクスを手で制す。
「待て、もしかしたら、俺やイクスだけじゃなく、アムも関係するかもしれない。それに、時間がもったいない」
と言い、メールを開いた。
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