悲劇の始まり

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「見ましたよ!見ちゃいましたよぉ!」 物影からさっと出て語る少女----ミナ・フォーレンスは隣にひょっこりいる少女----新崎瑠那に言う。 「………ん」 「さってさて、どうしましょうか?」 元気よく聞くミナとは違い、冷静な声で瑠那は答える。 「………ついていく」 「他の人にはどうしますか?」 「……翔が黙っているなら、私達も、黙るべき」 ミナは大袈裟に手を叩き、 「そうですねぇ!そうしましょうか!では、私も………」 と言い、既に玄関に行ってしまった瑠那を追いかけた。 「こりゃ、大事件の臭いですね…………」 「………(コクリ)」 外に出た瑠那に追いついたミナは真剣な表情で言う。 それに頷く瑠那の顔にも微少の緊張に似た表情が見て取れる。 「確か、私達のは二番格納庫でしたね?」 「……ん。今、ゼロ達が起動させてる」 「了ー解しましたぁ!」 ミナと瑠那はそこで会話を切り上げ、走り出した。
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