悲劇の始まり

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アサルト・バトルフィールド発表会場 「これが、我社の新ゲーム、アサルト・バトルフィールドです!」 と、司会者が薄暗い部屋の一角を指差す。 それと同時に照明がそこに集中し、それが姿を現した。 俺達はそれに視線を集中させる。そこには、大型の筐体が八つ並んでいた。 「アサルト・バトルフィールドは、チーム対戦型の体感アクションゲームです。あの筐体にはA・Dのコクピット同様のシステムが搭載されています」 ……なるほど、と俺は内心呟く。 A・Dのゲームはコマンド入力型が主流だが、体感型----そして、操作をよりリアルに近付けた仕様、手が込んでいるな。 「----そして、A・Dパイロットの腕輪を模倣したこの腕輪。これにはこのゲーム専用の武装を保存出来ます。----では、説明は以上にします。お次は、あの英雄の方達に実際に体験してもらいましょう!」 と司会者は言うと、俺達に照明が当たる。 俺達、とは普段のメンバー全員だ。 そして、照明が当たると同時に歓声が上がった。 「……さてさて、お仕事お仕事っと」 一応、ゲストでゲームの体験は、仕事だからな。 「あいよ」 と凜は返し、チームは何時もと同じで、と聞いてきたので頷いて肯定した。 それを確認した凜は筐体に真っ先に入った。 俺達もそれに続いて筐体に入った。
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