129人が本棚に入れています
本棚に追加
一応発見したとシスターシャッハに連絡を入れる。状態は安定していると付け加えると心底安堵したように「そうですか…」とため息をついていた。
今はシスターシャッハが六課の人を迎えに行っている間、俺は脱走したこのおチビの世話をしている。
「俺はアイク。アイク・ウォーカーだ。アイクでいい」
「ヴィヴィオはヴィヴィオだよ」
飴を舐めながら器用に喋るなこいつは。かわいいじゃないか、抱きしめたくなるだろ。
「ヴィヴィオはどうしてこんなとこにいたんだ?」
「ママ探してたの。けどみつからなくて……」
しゅんと元気がなくなるヴィヴィオ。
「……しゃーない。なら俺も一緒に探すよ」
「本当に!?」
おぉ、めっちゃ笑顔になった。子供は素直だね。
………あ、俺も一応子供か。
「ああ。一緒だ」
「ありがとう、アイク!」
「わっ、コラ抱きつくな!飴でベトベトになる!離れろ!いや、離れないで!でもベトベトになるから離れて!?」
「…どっち?」
うむ。首を傾げる姿もかわいい。マスター、この子をテイクアウトしてくれ。
「何をまた訳の分からないことを言ってるんですかあなたは……」
「うっぷす」
最初のコメントを投稿しよう!