不幸中の幸い

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一応発見したとシスターシャッハに連絡を入れる。状態は安定していると付け加えると心底安堵したように「そうですか…」とため息をついていた。 今はシスターシャッハが六課の人を迎えに行っている間、俺は脱走したこのおチビの世話をしている。 「俺はアイク。アイク・ウォーカーだ。アイクでいい」 「ヴィヴィオはヴィヴィオだよ」 飴を舐めながら器用に喋るなこいつは。かわいいじゃないか、抱きしめたくなるだろ。 「ヴィヴィオはどうしてこんなとこにいたんだ?」 「ママ探してたの。けどみつからなくて……」 しゅんと元気がなくなるヴィヴィオ。 「……しゃーない。なら俺も一緒に探すよ」 「本当に!?」 おぉ、めっちゃ笑顔になった。子供は素直だね。 ………あ、俺も一応子供か。 「ああ。一緒だ」 「ありがとう、アイク!」 「わっ、コラ抱きつくな!飴でベトベトになる!離れろ!いや、離れないで!でもベトベトになるから離れて!?」 「…どっち?」 うむ。首を傾げる姿もかわいい。マスター、この子をテイクアウトしてくれ。 「何をまた訳の分からないことを言ってるんですかあなたは……」 「うっぷす」
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