vividだと信じたい

不幸中の幸い

現状把握はだいたいこんなもんで、次は衣食住をどうするかだ。

え？管理局に保護してもらえ？

いやいや、まずこんなの保護するか？左手真っ赤のオッドアイだぞ？テンプレでしかもア○ン・ウォーカーだぞ？

ヤダよ俺身体いじくられるの。

……いや、美人のお姉さんならいいかも

って、そんな場合じゃない。

「……おや？こんなところに子供が？」

もしかして美人のお姉さん！？

「あなた…どうやってここに？ここは聖王教会騎士団の訓練所ですよ？」

……おぅふ、さっそく原作キャラとエンカウントしたZE。

「えっと…宛てもなくさまよってたらここに出ちゃって」

普通の子供らしくここは迷子のフリでもしておこう。

「迷子、ですか……」

ヤバい。左手めっちゃ見られてる。

「その左腕……あなた、名前は？」

「えっと、アイクです。アイク・ウォーカー」

けっしてウォーターではないぞ。

「アイク……“ウォーカー”？」

言葉のニュアンス的にどうやら苗字に心当たりがあるらしい。もしかしてどっかの有名どこの子供だったりすんのかな？

「“ウォーカー”……アイク君…は、ご家族の方は？」

「呼び捨てでいいですよ。いや、いませんね。というか、生存してるかどうかも……」

迷子ってことにはもうなってないらしいから正直に話す。ぶっちゃけ生存してるかどうかはどーでも良かったりするんだがね。

「やっぱり……。私はシャッハ･ヌエラ、聖王教会のシスターです。一緒に来ていただけませんか？」

何か思い当たったふしがあったらしく頷いてから誘ってきた。この世界にそんな裏設定あったっけか？

まあいいや。これで衣食住の問題はなんとかなりそうだし。