不幸中の幸い

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シスターシャッハに連れられてった先は聖王教会本部だった。 そこでのトップ、騎士カリムとの話によればどうやら俺は遥か昔、古代ベルカの戦乱時代に名の知られた騎士の末裔かなんからしく、名前に"ウォーカー"とついていたらしい。 細かいことはよくわからないが、家族がいないという俺の返答でシスターシャッハが納得していたのはすでにウォーカー一族の血統は古代ベルカの時代で潰えていたからだそうな。 左手についてはわからないらしいが、なんとなく想像はつく。 「ロストロギア?」 「あくまで予想ですけどね。能力とか使い方以外は何もわからないもので」 じゃあなんでそんなものが左手に?なんて訊かれても俺にもわかんないから答えようもない。まああの逆ギレ神様の仕業ってのはわかるけどそれは言えないし。 ちなみに目も説明しようがない。この世界に悪魔は…………まぁいることはいるけどあんなんじゃないからそんな効果もなさそうだし。 「ところで騎士カリム」 「なに?」 「お腹すいてるんでなんかくださいな」 さっきから腹の虫が大合唱してるぜ。
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