不幸中の幸い

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それから一時間後。結果?もちろんボコボコでしたよ。勝てるわけないじゃん! 「けど正直あそこまでやることないじゃんか……」 「だ、だからそれに関しては先ほども謝ったではないですか!」 謝ったよ?けどねシスターシャッハ。あれは謝ってすむもんじゃないと思うわけですよ。 ただでさえボロボロなうえにレアスキル使ってトドメとかトラウマもんですよ…… 「訓練キライ。暴力いくない」 「暴力ではありません!」 「ボロボロで満身創痍で、しかも子供相手に向かって全力で撃ち込むことがですか?」 「う……」 戦闘狂ってコワいね。 「あら、終わったの?」 執務室に戻るとちょうど騎士カリムが書類を片づけたところだった。 「はい、そりゃもう赤子の手を粉砕するがごく」 「ダメよシャッハ、アイクはまだここに来たばかりなのよ?」 カリムさん、あんたいい人だ。その笑顔が天使に見えるよ。 「訓練するならもう少し手加減しなさいね?」 訓練は否定してくれないんすね…。 「さて、それよりもあなたのこれからについてお話しておかないとね」 シスターシャッハとの訓練ですっかり忘れてたけど俺一応は迷子なんだよな。  騎士カリムから言われたのはこうだ。 孤児のままでは色々と不便なところもあるだろうから、聖王教会で保護という扱いになるらしい。年のこともあり学校にも行かされるらしいがまぁこれはまだ触れなくてもいいだろう。 ちなみに通うのはご存知S.T.ヒルデ魔法学院。ヴィヴィオやアインハルトが通うことになる学校だ。 …………ん?てことはViVidか!? 「キタコレ!」 ラッキー!これであのコワいフッケバイン一家とか命を落とすようなこともない!バンザーイ!!
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